JR東日本
前回たばこ特別税の話をしました。
たばこ特別税はJRが相続しなかった国鉄債務の返済を喫煙者が代わりに返済していくために導入された理解不能な税金です。
JRは喫煙者に投げたことで借金帳消しとなったのですが、だからと言って喫煙者に感謝しているかといえば、必ずしもそうではなさそうです。
昭和の頃は電車内でも当たり前のようにたばこを吸うことができました。それがだんだんと禁煙車が増えていき、2020年の健康増進法改正に伴い喫煙車は完全に廃止されました。
通勤電車でたばこを吸える必要はないですが、問題は長時間乗る電車です。昔は寝台列車なんてものがいっぱいありましたが、いま寝台列車はサンライズ号くらいしかありません。(サンライズ号は今でもたばこ吸えます)
となると、現代で長時間電車に乗るとしたら新幹線くらいしかないわけです。東海道・山陽・九州新幹線には喫煙ルームがあります。東海道新幹線で今年デビューしたN700Sにも喫煙ルームは作られています。JR東海は頑張っています。
問題はJR東日本です。JR東の新幹線には一切喫煙ルームがありません。
東京から新函館北斗まで行けば約4時間。一切たばこは吸えません。近鉄で今年デビューした特急「ひのとり」には喫煙ルームが設置されました。JR東の新幹線には設置されてません。国鉄の債務は喫煙者が負担しています。でもJR東の新幹線には喫煙ルームがありません。
JR東日本は山手線のようなドル箱路線をだいぶ持っており、営業利益は3918億円(2019年)、国鉄債務を返済する余裕も十分にあります。しかし、自分で作った借金を自分で返そうとはせずに、喫煙者に借金を肩代わりしてもらっておきながら、喫煙ルームすら作らないというわけです。
しかしそんなJR東日本も今年はコロナでだいぶやられてしまいました。
べつにJR東日本はつぶれてしまえとは思いません。
破綻したら返済できなくなった負債がまた喫煙者にまわってきますから。
せめて喫煙ルームをつくってくれという話です。
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